末代まで呪う

溢れる思いをただあなたに伝えたい

JR予讃線の車掌さんはめちゃくちゃ優しい

 

今治タオルで有名な愛媛県今治市に、今治駅という駅がある。今治駅はJR予讃線に属しており、そこで出会った車掌さんがめちゃくちゃ優しかった。

しまなみ海道周辺のサイクリング後、自宅のある大阪に戻るために私は今治駅を利用した。起伏のある道を1日で100kmほど漕いだ私の脚は限界に近く、左膝は悲鳴を上げていた(しまなみ海道のサイクリングコースを1日で制覇するのは初心者におすすめしない。観光を楽しみつつサイクリングを楽しむ方がいい)。
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いつ爆発するか分からない左膝をなだめながら、着替えの入ったリュックと10kgの自転車を抱え、朦朧とした意識の中電車に乗り込む。

輪行(自転車を解体し、専用の袋に入れ、交通機関を利用し移動すること)で電車を利用する場合、車両の一番後や車掌室の前など、広いスペースがあり極力他の乗客の邪魔にならないように心がけるのが基本である。私もその基本に則り、2両編成の電車の2両目後方から乗車した。

そこで私は車掌さんに声を掛けられた。

「どこまで行くの?」

突然声を掛けられたことに驚いたが、私は自分が下車する駅を伝えた。すると車掌さんは「じゃあ真ん中の当たりの広いとこがいいわ、おいで」と言い、車内にある、自転車を置くことができそうな広いスペースまで案内してくれた。それに加え、そこに立っていた学生らに「自転車置くから避けてくれる?」と声を掛けてくれたのである。

自転車というのは電車の中ではスーツケース以上に邪魔なものであり、揺れに弱い不安定なものである。車掌さんがわざわざ声を掛けてくださったことで、最寄り駅までの30分弱を安心して過ごすことができた。

 

今治駅しまなみ海道のサイクリングコースの拠点のひとつであるため、サイクリストが多く集まる。彼の取った行動は、業務の一貫かも知れない。しかし、彼のおかげで私はまた今治へ行こうと思うことができた。

 

優しさも、地域を活性化させる大切な資源であるのだと私は強く実感した。